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ヴァイオレット・エヴァーガーデンのストーリー 想いを綴る、愛を知る為に
感情を持たない一人の少女がいた。少女は戦う為の道具として生きていた。名はヴァイ
オレット。時は流れ戦争は終わり、新たな時代が始まろうとしていた。戦地で傷ついた
彼女はベッドの上で目を覚ます。白く滑らかな両腕は砲弾を受け銀色に輝く義手に替わ
っていた。彼女に残された物は戦場の記憶と上官ギルベルト・ブーゲンビリア少佐が
最後に告げた言葉だけ。だが、その言葉の意味を彼女は理解出来ずにいた。
そこへ一人の男が現れる。元陸軍中佐のクラウディア・ホッジンズ。彼はギルベルト
に代わって彼女を迎えに来たと言う。二人が向かうのは南部の港町・ライデンシャ
フトリヒの首都ライデン。活気あふれる人々、美しい港の風景、ライデンの街は彼女
を迎え入れる。新しい街で彼女は自動手記人形に出会う。それは依頼主の気持ちを
言葉に代えて手紙に綴る仕事。時には依頼主の心を読み取り、依頼主が胸の奥底に
秘めた想いさえもすくい取って手紙にしなければならない。
少佐が彼女に残した最後の言葉「愛してる」自動手記人形になればその意味が分かる
かも知れない。「愛してる」が知りたい。それは感情を持たず、戦う為の道具として
生きてきた彼女が初めて示した意志だった。自動手記人形育成校でまともな手紙が
書けず一旦は挫折したが、ルクリアの想いを手紙にして兄に渡した事を教官に評価
され、卒業の証のブローチを授与された彼女は良きドールとして第一歩を踏み出す。
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